戦闘機パイロットの夢を追いかける青春物語

戦闘機パイロットになる夢を追いかける青春物語

防衛大学校物語 第217 -3度目のボクシング-

官舎の近くの公民館で、毎週末、ボクシング同好会が活動していることを知った。

そこで、私は、そのボクシング同好会に入会することにした。

ボクシングといえば、米空軍士官学校のボクシング部で初めてグローブをはめて、沖縄勤務時にもアマチュアボクシング協会の施設に通った。

ボクシングトレーニングを行うのは今回で3度目である。

皆、働いている人ばかりで、目立つのはそのタトゥー率の高さである。

しかもオシャレタトゥーでなく、バリバリの和彫りタトゥーだった。 

ボクシングを好きな人はヤンチャ系の人が多いということなのか?

レーニングは、シャドー、ミット打ち、マスボックスまでで、危険なスパーリングまではやらない。

マチュアのライセンスを持っている人が教えてくれる。

ミット打ちは快感である。

自分がTVやマンガで見るボクサーになったような気がした。

ある日、少しヤンチャ系の若い人とマスボックス行うことになった。

自衛隊パイロットで日頃からチヤホヤされている私のことを気に入らなかったのか、マスボックスで禁じられている拳を私の顔に当ててきた。

私の方が少し冷静だったから事なきを得たが、お互い熱くなるとガチで殴り合いになるところだった。

このような事も含めてボクシングなのだと思った。

格闘技なのだから。

兎にも角にも、毎週末、仲間たちといい汗をかいて、気分をリフレッシュしていた。