戦闘機パイロットの夢を追いかける青春物語

戦闘機パイロットになる夢を追いかける青春物語

防衛大学校物語 第59 -狂気の開校祭前夜祭-

毎年11月に開校祭が開催され、多くの一般の人たちが防大を訪れる。

前日の前夜祭が面白い。

夜に体育館で各大隊ごと趣向をこらした歌唱や演劇、コントなどが披露される。

さながら、戦地における慰問公演の様相を呈し、盛り上がる。

そのあと、芸能人の音楽コンサートが行われる。

私が3年時は、アイドル?の「杉本 彩」のコンサートが行われ、男だらけの防大生は「ウオォー!ウオォー!」と大盛り上がりだった。

私も、椅子の上に椅子を重ね、その妖艶な彼女のコンサートを楽しんだ。

翌日の「笑っていいとも」のテレフォンショッキングは杉本 彩がゲストだった。

杉本 彩は「防大の学園祭コンサートは身の危険を感じるほど凄かった!」と語り、タモリさんは面白がっていた。

当日、隊舎の前には各大隊ごとに露店を出して祭り気分を盛り上げる。

カルピスを提供する店の看板には「どぴゅ」などど男子大学ならではの落書きがあったりする。

午後からは、海軍兵学校から伝統の荒々しい「大隊対抗棒倒し」が行われる。

クライマックスは、グランドに戦車がやってきて空砲をぶっ放したり、戦闘機が上空を舞う。

他大学には無い、防大ならではの学園祭である。

ただし、私は一度も棒倒しには参加したことがなかった。

毎年、開校祭の日にアメフトのリーグ戦が行われるためである。

いわゆる「棒倒し免除」である。

アメフト部からみると棒倒しはママごとである。

でもやってみたかったかな。

棒倒し。