戦闘機パイロットの夢を追いかける青春物語

戦闘機パイロットになる夢を追いかける青春物語

防衛大学校物語 第87 -運命の出会い-

習志野第一空挺団での落下傘降下訓練を終えた私たちは、そのまま立川にある航空医学実験隊に移動して訓練を受けることになった。

立川での訓練は航空生理やパイロットの錯覚などに関する事項であり、空挺降下訓練に比べてイージーなものだった。

余裕があった私たちは、休日に同期がセットしてくれた合コンに大挙して参加することになった。

合コンは東京の有楽町で行われた。

女性陣の中に姉妹で参加している者がいた。

一次会で姉と近くに座った私は皆と楽しく談笑した。

姉は私と同い年で洗練された都会の女性という感じだった。

二次会に移動した時、今度は妹と隣の席になった。

短大生だという妹のMは、身なりも内面もまだ垢抜けない感じがした。

私は仕方なく話し相手になっていた。

彼女がディズニーランドでバイトをしていると話すので、私は何気なく「じゃ、今度一緒に行く?」と返した。

この一言が運命の出会いになった。

彼女と連絡先を交換して合コンを終えた私たちは立川に戻った。

数日後には山口県防府北基地に戻らなければならない。

山口県と千葉県。

どう考えても長続きするとは思えなかった。