政治家を志すKさんに興味を抱いた私は、婦人部の基地見学が終わったあと、早速、一行を率いていたKさんに連絡を試みた。
名刺を交換したわけではなかったので、Kさんの政治活動のホームページに「今度、個人的にお会いできないか」とDMを送りつけたのだった。
早速、Kさんから「是非、飲みましょう!」と返事が返ってきた。
待ち合わせ場所のバーに現れたKさんは、すぐに近くにある自分のグループが経営する大きなホテルのバーに行かないか?と私に移動を促した。
ライバル候補の一味に会話を聞かれる恐れがあるという理由だった。
政治家というもの、飲む場所にも気を遣わなければならないらしい。
那覇市内にあるホテルの高級バーで歓談したのち、最後は国際通り近くの桜坂にあるレトロなバーで遅くまで歓談した。
Kさんとの会話を通じて、政治を志す人は、決して私利私欲のためではなく「大志」があるということを感じた。
Kさんの家系は戦後の沖縄復興に尽力された沖縄経済界の重鎮でありであり、Kさんは、いわば「サラブレット」である。
幼少期から、いつか自分も沖縄の発展のために尽くさなければならないという純粋な気持ちを持っていた。
私のように権威欲や金銭欲のある下衆な人種とは違った。
私には政治家は絶対務まらないということがよく分かった。
最後に、Kさんはもし自分が将来、大臣になったら、私を首相官邸に招待してくれると約束してくれた。
冗談でも、ただの幹部自衛官にそう言っていただき内心嬉しかった。
那覇市内の場末の飲み屋で浪人中の政治家Kさんとお互いに夢を語ったことは楽しい思い出となった。
その後、Kさんは、見事、国会議員に当選し、現在も活躍している。
官邸に招待されるのではないかといつも緊張しながら誘いを待っている(笑)。